Q.普通の銀行とネットバンクで金利に大きな差があるのは何故ですか?
最も大きな差はインターネット上だけで存在出来る銀行か、窓口を設けて人を雇い設備を整える必要がある銀行かと言う違いにあります。
通常の都市銀行、地方銀行、ゆうちょ銀行等は窓口が存在します。
窓口が存在すると言う時点で、地代、建物、内部の設備から始まり窓口業務を行う社員の人件費等の大きな経費が継続的にかかります。
それに対しネットバンクはインターネット上だけでのやり取りが可能です。
勿論システムのメンテナンスをしたりと人件費がゼロになる訳では無いですが、本店から支店までと言ったような大量な人件費は掛かりません。
全体的な経費が安価で済む分、金利を上げる事も可能になるのです。
昔は銀行と言えば窓口業務を行う社員さんが扇のように綺麗に広げたお金を物の見事に素早く数えている姿が印象的でしたが、現在ではお金を機械に数えさせている銀行もあります。
インターネットが普及してこその現在のネットバンクの台頭ですが、電卓から見ても分かるように元々機械は数字、お金の計算が得意なのです。
それならば効率良く顧客の自宅のパソコンとネットバンク側のコンピューターをインターネットで連携させて手続きが出来る方がより効率的なのです。
効率が上がればそれだけ経費もまた下がる、その分金利も上げられると言う訳なのです。
機械ばかりに頼るのは不安だと言う方に、一般企業の経理がどう言う指針でシステムを導入するか少し説明しておきましょう。
計算や同じルーティンの人間の手でやるとミスが出るかも知れないものをシステムに任せ、イレギュラーによる判断と言う人間の脳が必要な部分のみ人手を使います。
これを銀行に当てはめてみましょう。
例えば口座開設時の手続き、指定の用紙に必要事項を書いて捺印し、銀行側では内容を確認し、普通口座では同じ人が複数口座を持てない場合が主ですので被っていないか確認し・・・
捺印作業を省けばパソコンから入力、入力された情報をシステムで一気に照合の方が遥かに早く確実です。
いくら入金されて、いついくら出金されてとわざわざ銀行員が手入力するよりATMからの情報で一括管理した方が正確です。
そもそも預金に関して言えば銀行業務自体機械向きな作業が非常に多いのです。
それならば、いっそ経費削減して金利を上げた方が銀行としても顧客が増えメリットは高まります。
同じ定期預金を組むにしても金利に差があるのはそう言った事情からでもあり、都市銀行や地方銀行等が固定金利の商品で金利を約束している傾向にあるのに対してネットバンクは変動金利でもある程度の金利を保てる力を経費削減で得ている為変動金利の商品が多い傾向にあります。
変動金利の商品は金利が常に動いています。
その為ネットバンクその物やその経営母体に何かあった場合、固定金利の商品が主流である通常の銀行に逆転される可能性もゼロではありませんので、ネットバンク自体、その経営母体の経営状況は株価などを見て気にしておいた方が安心して預金しておく事が出来ます。